中小企業経営強化法が施工されましたが、即時償却(100%償却)と税額控除、結局どちらが得なのでしょう?
キャッシュに余裕があり、毎年一定の利益が出る会社なら、間違いなく税額控除をお勧めします。
でも、先行き不透明、キャッシュが今必要であれば即時償却です。
今年1年だけを見るか、長期スパンで見るかで選択は変わります。
即時償却(100%償却)
普通償却と即時償却の違い
例)1,000万円の固定資産を5年で償却する場合
上記表のように、償却年数トータルで見ると、税金は同額です。
先に払うか後に払うかの違いです。
即時償却を選ぶメリット
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手許にキャッシュを残せる
- そのキャッシュを元手に次の設備投資を先に行うことができる
- 翌年以降赤字になった場合、税金を減額させるメリットが後延ばしになる
即時償却を選ぶデメリット
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トータルで支出するキャッシュは同じ
税額控除
税額控除は、減価償却は普通償却で行い、税額を計算する際に直接税金から一定割合を控除することができる制度です。
税額控除は、普通償却をした上で税金から直接控除できる制度です。
そのため、トータルのキャッシュアウトは税額控除の方が少なくなります。
税額控除のメリット
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税金から直接控除ができる
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トータルのキャッシュアウトを最大限に減らすことができる
税額控除のデメリット
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購入年度だけで見ると、効果を感じにくい
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税額からの控除になるため、損益計算書上効果が見えない
中小企業経営強化税制
適用期間 平成29年4月1日~平成31年3月31日 制度の内容 経営力を向上するため実施する計画を策定し、「経営力向上計画」として国の認定を受けることができます